8月22日(土)、東京都江東区有明の東京ビッグサイト西2ホールで開催された "ハムフェア2009" へ行ってきました。今年のハムフェアのキャッチフレーズは「世界をめぐる楽しさ!アマチュア無線」。
すでにアマチュア無線を楽しんでいる方はもとより、これからアマチュア無線を始めようとするみなさんにアマチュア無線の楽しさを広げ、新しい可能性への挑戦や、世界のアマチュア無線家との交流を大いにおこなうことを呼びかけます、と主催者の弁。
アマチュア無線家の高齢化が進む一方で、ここ十年ほど減少を続けるアマチュア無線人口を何とかくい止める必要があり、日本アマチュア無線連盟として、中高生への働きかけにやっきになっているようです。
昨年は雨の初日でしたが今日は蒸し暑い夏日、出足もまあまあ?会場内をラクラク見て歩ける状態で、しかも、若者の姿が少なくて主催者の悩みがよく分かるような気がしました。
例年通り、賑わっていたのは、物販ブースとクラブブースで、相変わらずのお祭り騒ぎでした。
しかし、メーカーブースは90年代半ばの最盛期を思い起こせば、半分以下の規模で、各社ともこぢんまりとしていて、このフェアに合わせての新製品の発表も少なく、お世辞にも盛況とは言い難い今年のハムフェアでした。
この展示会にあって来場者の最大の関心事は何と言っても、アマチュア無線機器メーカーが、それぞれに発表する新製品です。
この展示会を前に七月頃に早々と新製品を発表し、展示会の来場者にその場で実機を披露すると言ったパターンも昔は多かった様ですが、今は様変わりしています。裏を返せば、毎年新製品を継続的に市場投入出来る企業力も萎えてきている様にも思えます。今回の各社の New をピックアップしてみると、
ICOMは、
HF/50MHz/144MHz/430MHz/option(1200MHz)を参考出品。
電源が入り、ディスプレイはつまみを回すとモノクロ液晶の表示がそれなりに変化するが、アンテナを繋いだ実働デモは無く、未だ未完成の様にも思われました。発売日、価格(30万円?)とも未定。意外に小型でコンパクト。エントリーモデル(Max 100W)と思われ、ミッドレンジクラスと評価するにはちょっと?型番は IC-9100 だが、グレードとの相関は無い。
Kenwoodは、
今春、アメリカとヨーロッパで既に発表している、HF/50MHzモデルを参考出品。
展示してあるモノは、外観だけ?中はほぼ空っぽと思われ、詳細な仕様の公表を憚って、半数のボタンスイッチの機能表示は敢えて無し、暫定スペックも、予想価格も発表無し、発売は来年(夏との噂も)とありました。
私個人としては、たったこれだけなら来年のハムフェアでの発表で十分と思われ、期待していただけに肩すかしを食らった思いです。なお、エントリーモデルではなくミッドレンジ相当で、フラッグシップモデルもありとか?
また、実物は無かったが、電飾パネルとムービー映像によると、APRS機能を搭載の144/430MHz帯のハンディ機が来年発売らしいです。その為か?現行品の TH-F7 の市販価格が三万円を切っています。
なお、ブースの社名表示が今年から JVC ケンウッド ホールディングス(株)となり、ケンウッドは社名変更した?と誤解している人がいます。これは、昨年の十月にケンウッドがJVC(ビクター)を買収し、両社の持ち株会社としての社名です。ですから、その傘下の事業会社として、(株)ケンウッドとビクター(株)は従来通り存続しています。
Standard(YAESU)は、
CQ ham rdio誌9月号に掲載済みの新製品として、
FMモービル FT-7900、FT-1900、FMハンディー FT-270があります。それ以外では目立たなかったですが、参考出品のレシーバー VR-160とAPRS対応の144/430MHz帯モービル機 FTM-350 がありました。また、見過ごしていましたが、FT DX 9000MPに MP Contest バージョンと称する派生機種が展示されていました。受注生産で価格未定とか。
ALINCOは、
既に発売中の3バンドハンディー DJ-G7が1200MHzもオンエアーできるので注目されていました。
その他のメーカーは関心が無くて素通りしました。なお、ICOMとKenwoodの参考出品の画像を以下に付けておきます。
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ICOM IC-9100 |
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Kenwood TS-???? |