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2007年2月20日火曜日

16球式オール・ウェーブ・スーパー・ヘテロダイン受信機の回路図が その2

神田神保町の古書店で偶然見つけた1938年(昭和13年)の発行「無線と実験」第25巻第1号の附録「最新高級受信機回路図集」から、取りあえずヒトツだけですが、ご紹介しておきます。

それは(真空管を16本使用した)16球式オール・ウェーブ・スーパー・ヘテロダイン受信機で、高周波2段中間周波3段のとてつもない回路構成。戦後の復興期に普及したのが5球式スーパー・ヘテロダイン受信機でしたから、それだけでもビッグなラジオだと容易に想像が付きます。

Model Super PRO

今から半世紀も前になりますが、当時アマチュア無線を志していた方なら一度は手にしてみたいと思っていた、通信型受信機の代表格、HAMMARLUND MFG CO INCのModel Super PRO、通称「スーパープロ」の回路図です。

この当時の日本では、鉱石ラジオも現役で、真空管ラジオは並三か並四、高一の時代で、スーパーへテロダイン式の受信機などは富裕層の一部でしか所有できなかった時代だったと思います。




コメント(アーカイブ)

BlueMac 様
詳しい回路図をUPいただき,大変ありがとうございました.
ご紹介の回路図は1936年(昭和11年)に発売された「SP-10」ですね(下記URLご参照).
http://www.radioblvd.com/hammarlund_super_pro.htm
スーパープロの第一号の機種(当時ドル価格,400ドル)のようです.
日本の物価上昇指数は,当時から比較して,858倍なので,現在価格では2900万円に相当するようです.つまり,2LDKマンション購入程度ですね.日本の当時も家族4人の一戸建て,くらいだったのではと思います.
この設計理念の成功がハマーランド社の「コンデンサ製造」からの脱皮推進力になって,SP-100,SP-200,SP-400(BC-779?),そしてSP-600-JXに繋がっていったのでしょうネ.
ありがとうございました.
Posted by  レガシー・デイトン at 2009.11.28 13:28:06
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この回路図集は1938年の発行ですが、当時の最新型の受信機がピックアップされているようですね。
1936年発売のスーパープロの SP-10 でしたか、型式までは読み取れていませんでした。
アリガトウございます。
HAMMARLUND MFG CO INC の他に、
STEWART WARNER CORP
RCA MFG CO
GAMBEL SKOGMO INC
EMERSON RADIO & PHONO CO
PHILCO RADIO & TELEV CORP
ATWATER KENT MFG CO
TRANSFORMER CORP OF AMER
MITA MUSEN-DENWA LABORATORY (現存のDELICAブランドの三田無線研究所)が掲載されてます。
MITA MUSENは電池式6球スーパーで、
34-32-34-32-33のラインナップでOSCが30です。
当時の日本製としては立派ですが、アメリカ製とは、未だかなり差があった様です。
Posted by  BlueMac at 2009.11.28 14:44:00
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2007年2月18日日曜日

16球式オール・ウェーブ・スーパー・ヘテロダイン受信機の回路図が その1

月に一度か二度の割で神田神保町の古書店街を行ったり来たりして、自分の趣味に合った古書を探しています。

そんなある日のこと、神保町から少し九段の方へ寄った古書店街の途切れるところにある店は入ってみました。そこの蔵書は、およそ電気とは無縁の本ばかりで、この私が店内を歩くにも何か違和感を自分自身が感じていました。

受信機回路図集

早々に出ようとした矢先、足下に平積みされた古書のタイトルに目が釘付けになりました。何と、その文献の表紙には、

ラヂオ 最新高級受信機回路図集
附・標準的測定器3種
東京 誠文堂新光社

目が点になるとは、この様なことを言うのでしょうか?すかさず、手に取ってみました。

それは「無線と実験」第25巻第1号の附録でした。1938年の発行とありますので、私の出生よりずーっと前、七十数年も前のことになります。

紐綴じの紙製ケースにB5版の回路図が十六枚収められていました。
厚手の用紙で経年変化も見られましたが、損傷も少なく程度は良いと思われました。多くは(当時の)アメリカの最新型の受信機の回路図の様に見て取れますが、日本製として唯一、三田無線(Delica)のモノも混じっていました。その中から、16球式オール・ウェーブ・スーパー・ヘテロダイン受信機の回路図を以下に付けますが、


戦前のアメリカの受信機の内容が垣間見えてただただ凄いと感じ入りました。今後、何回かに分けて回路図など皆さんにもご覧頂きたいと思っています。

2006年7月15日土曜日

通信型受信機 "9R-59" の感度、安定度を飛躍的に向上させたトリオのプリセレ "SM-5"

元箱に入っていなかった「SM-5」を探しました。電子パーツと違い、かなりの大きさがあり、それほど手数も掛からずに見つかりました。
TRIO PRECON「SM-5」 (私物です)
実を言って、元箱をとっくの昔に処分してしまったモノは、包装紙で包み紐掛けし保管してありました。数にすれば、元箱のない方が多く、まだまだ、当時のアマチュア無線機と思われるモノが何台か梱包されたままになっています。大きさと包装紙の上から手探りしてツマミやスイッチなどの凹凸から、これと思われるモノを取り出しました。

包装を解くと紛れもなく「SM-5」でした。

段ボール箱にはPRE-SELECTOR CONVERTORと印刷されていますが、パネルでは「PRECON」となっています。
多分これは競合品のDELICAのPLUG in CONVERTORが「プラコン」と呼ばれていたからかも知れません。
「PRE-SELECTOR CONVERTOR」の表示

パネルにある、80 40 20 15 10 の数字は、周波数表示でなくて波長表示をしている訳です。
今でも五十メガを六メーターバンドとか七メガを四十メーターバンドなんて会話では使いますが、無線機の操作パネルでは使われなくなっています。
周波数表示でなく「メーターバンド」表示

「SM-5」プリセレクタ/コンバータは、四十メーターバンド以下はプリセレクタとして機能し、二十メーターバンド以上はコンバータとして機能する様になっていました。

これは、コリンズタイプの周波数コンバータで、二十メーターバンド(14Mc)、十五メーターバンド(21Mc)、十メーターバンド(28Mc)のアマチュア無線バンドを短波帯の一定の周波数帯(3.5Mc〜)に置き換える機能があり、短波受信機との併用が必要でした。

DELICA PLUG in CONVERTOR
私物ではありません
余談ですが、DELICA(三田無線研究所)のPLUG in CONVERTOR「プラコン」は、各バンドともプラグイン・ユニットを抜き差したスーパーヘトロダイン式で、その中間周波の出力は1.5Mc近傍の固定周波数でした。それ故、親受信機は家庭用の5球スーパーでも使え便利でした。

ただし、全体的な性能は親受信機次第で決まってしまうので、選択度や安定度もそれなりでした。また、5球スーパーにはビート発振器が無いので(無線)電信が受信できなかったですが、(無線)電話が圧倒的に多かった時代で支障は無かったようです。

私の場合は、この「SM-5」で周波数変換された3.5Mcから始まるアマチュア無線バンドをトリオの通信型受信機「9R-59」のバンド切替スイッチを「3.5MC帯」に切り替えて、「SM-5」からの、いわゆる中間周波にあたる電波を受信していました。

「9R-59」は通信型受信機ですが、高周波一段中間周波二段(いわゆる高一中二)のシングルスーパー受信機で、中間周波は一般家庭にあった5球スーパーラジオと同じ455kcでした。

それ故、アマチュア無線バンドのうち八十メータバンドと四十メーターバンドはそこそこ実用になりますが、二十メーターバンドから高い周波数のバンドでは、感度もさることながらイメージレシオや安定度が悪く、海外からの短波放送を聴くような場合には何とか使えても、アマチュア無線の様な弱い電波を聴くには適していませんでした。

この問題を解決に導いたのが「SM-5」でした。
私の場合は、二十メーターバンド、十五メーターバンドがメインで、周波数変換された「3.5MC帯」で受信するため、感度、イメージレシオ、安定度とも飛躍的に向上しました。

これは第一中間周波が3.5Mc、第二中間周波が455kcのダブル・コンバージョンの受信機に相当しました。そして、何よりも 便利に思ったことはダイアルの周波数目盛間隔が広くなり、目的の信号に同調させる操作がとても楽になりました。

「9R-59」の周波数目盛では、最小読み取り単位が5kcになり、相手局の周波数指定にもある程度付いていける様になり、人並みのことが出来るようになったと我ながら安堵しました。

「SM-5」と「9R-59」の組み合わせにより、微弱な電波も受信できるようになり、特に(無線)電信では、競争相手の局が呼んでいる海外局は自分でも聴えるようになり、ライバルと同じスタートラインに付くことが出来ました。

後は、力次第で交信出来るか否かが決まりました。
つまり、送信電力を上げることと、高能率のアンテナを使うことです。

この当時は、送信機にトリオの「TX-88A」の公称出力10Wでやっていました。
この後、暫くして、ブースターを付加して送信電力を十倍以上に増力し、空中線も高利得の三素子フルサイズの八木アンテナに取り替えました。

他の多くの局より一歩前を行ける無線設備の補強もしていき、交信相手も海外のみの時代が長く続きました。

以下は「SM-5」を探している時に同時に出てきたモノです。

DELICA PRESELECTOR 「PR-3」 (私物です)
DELICA(三田無線研究所)のPRESELECTOR「プリセレ」で、同じDELICAのPLUG in CONVERTOR「プラコン」と同じデザインでした。

性能的には良かったのですが、当時の私の無線設備の構成では使い勝手が良くなく、実戦投入することなくお蔵入りになりました。いずれ、別の機会に紹介してみたいと思います。








コメント(アーカイブ)

 いつも楽しみに拝見しております。
今後どんなお宝が登場するか、楽しみです。
それにしても、素晴らしい。
通電しその復調音を堪能してみたい物です。
Posted by  まぐま at 2006.7.16 00:10:51
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お宝なのか?ガラクタなのか?三者三様の見方があると思います。
当事者である私には当然ながらお宝であるべきですが、家人にとってはガラクタ以外の何者でも無いようです。
手狭なウサギ小屋に住まいしている関係で、コッソリと捨てられてしまう恐れもあり戦々恐々の日々を過ごしています。
何年も掛けて珍しい国から届いたQSLカードも、お他人様から見れば、有名な観光地の絵はがき以下の値打ちしかないのでしょう。
先日、ある段ボール箱を開けたらギッシリと真空管が詰まっていました。ST管、GT管、MT管、メタル管など百本、もっとかも?その場では直ぐに数えられませんでした。
しかし、初めて見る真空管に、家人から「それなに?」って聞かれ、説明をしたものの本当に理解出来たのか?私としては半信半疑でした。まぁ〜前世紀の遺物の様なモノですからね。
Posted by  BlueMac at 2006.7.16 12:55:15
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2006年6月13日火曜日

CQ出版社が1955年に発行の日本アマチュア無線局局名録

CQ出版社発行「局名録」
第一号の表紙
日本のアマチュア無線局を収録した局名録(通称コールブック)の起源は、伝え聞くところによると、昭和5年、あるボランティアの制作による青写真の物が全国のアマチュア無線家に配布されたのが最初とされ、その後十年ほど毎年改訂作業が続けられたようです。

また、「無線と実験」誌の昭和14年5月号〜7月号の三回にわたって局名録が掲載され、内地は勿論、満州、朝鮮、台湾まで含んでいたのを私自身も最近ですが現物を確認しています。

戦後は昭和28年になって、オーム社により「ラジオと音響」誌の附録として出版されました。

そして、翌年の昭和29年、CQ出版社により「CQ Ham Radio」誌の一部として4月と11月に発行されました。
その後、ここにある「日本アマチュア無線局局名録」として「CQ Ham Radio」誌から分離独立しました。

私が所有する「日本アマチュア無線局局名録」は、昭和30年10月1日 CQ Ham Radio臨時増刊として発行されたもので、B5版160ページ、単体の局名録としてCQ出版社版の第一号になるようです。

JA1AAからJA1AZのページ(斜めになっているのは版下制作時のミス?複数のページにみられる)

トリオ(現ケンウッド)の9R-42、SM-1、
TX-1、T-50、T-23X などの広告






















掲載されたアマチュア無線局は、もちろん「JA」プリフックスだけですが、

JA1AA - JA1AXZ 東京都、神奈川県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、山梨県
JA2AA - JA2RZ 愛知県、三重県、静岡県、岐阜県
JA3AA - JA3UU 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
JA4AA - JA4II 広島県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県
JA5AA - JA5FO 愛媛県、徳島県、香川県、高知県
JA6AA - JA6NW 熊本県、福岡県、長崎県、佐賀県、大分県、宮崎県、鹿児島県
JA7AA - JA7GZ 宮城県、福島県、山形県、岩手県、青森県、秋田県
JA8AA - JA8EY 北海道一円
JA9AA - JA9EV 石川県、福井県、富山県
JA0AA - JA0FU 長野県、新潟県

記載の内容は、
局名、氏名・生年月日、使用周波数・電波形式・終段、住所、職業勤務先、その他の欄には所属クラブ、受信機、空中線、趣味などが記入されていて今のものより情報量が多く読むだけでも楽しい。

広告ページにある企業は、
■レックス・トランスの巴電気■ハム用無線機の春日無線工業■JEC電解コンデンサの日本電器化学■ナショナルHiFi用真空管の松下電器産業■DELICAキットの三田無線研究所■特殊バリコンの片岡電気■Elctrohm・Electroohm solidの多摩電機工業■三和・CRYSTALの三和通信工業■ミツミ・ソケットの三美電機■(Super Teletrol)無線操縦用の三鴻通信工業■無線通信士・技術士養成の日本ラジオ技術学校■完全調整済BC-342、BC-312の千代田特殊無線■分割払いの東邦電気商会■各種電気計器製作修理専門の吉野電機■測定器ORC-27、PV-107、MC-120Aの菊水電波■オリオン・クリスタルレシーバーのセーフ電器■山水・トランスの山水電気■無線誌専門販売の増田書店、大陸洋行■USA通信機大量放出の三協テレビ無線、大阪電波商会■短波受信用スターコイル・IFTの富士製作所■大松・水晶振動子の大松工業
裏表紙、昭和30年10月1日発行とある

その後もCQ出版社が月刊誌「CQ Han Radio」の附録として毎号毎号、新規に開局した局のデータを追補版として付けていました。

しかし、発行元が日本アマチュア無線連盟(JARL)に移ってからは「JARL会員局名録」と改められ、今までは全てのアマチュア無線局が網羅されていましたが、タイトル通り会員のみの掲載になりました。

JARLからすれば会員のみの掲載でOKでしょうが、現実には会員でない方の方が多く、利用する側からすれば不便この上ないことです。
この「会員局局名録」には多くのアマチュア無線家から大ブーイングですが、一向に改められる気配もなく現在も隔年で改版が進んでいます。