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2015年3月8日日曜日

月刊誌「CQ ham radio」のコピー本が出回っているが、

神田神保町のとある古書店で「CQ ham radio」の創刊当時のモノが何冊かあるのに気付いた。

「CQ ham radio」は、日本アマチュア無線連盟の機関誌として、1946年(昭和21年)9月に創刊された。当初は、科学新興社が発行していたが、経営難で第6号(1948年6月)から別の出版社に移管された。1954年6月号からは、更に現在のCQ出版社に移管され今日に至っている。

これは、アマチュア無線に特化した月刊誌で、アマチュア無線についての電子技術の解説や自作記事、電波伝搬状況、各種クラブの活動、アマチュア無線機や周辺機器の評価などが掲載され、日本アマチュア無線連盟(JARL)監修ともなっている。それ故、読者の多くは、アマチュア無線局を開局している。

創刊二年目(1947年)2号、創刊号から4冊目
オリジナル本で私物

それはさて置き、目の前に有るモノが六十余年前の発行にしては、綺麗すぎて、手に取った感触も今風であった。
パラパラとページを繰って直ぐに分かったが、全ページがコピーであった。本文が32ページで表紙関係を含めると36ページである。コピーを重ねて綴じ、カラーコピーした表紙を付けてある。

製本の仕上がりから推測するに、恐らく製本業者の手を借りてのことだろう。それでいて、この古書店での売値は 1,500円となっていた。

オリジナルであっても、戦後直ぐの真空管時代の読み物が現世に通用するはずも無く、ただただ、そんな大昔の書籍としての価値観で買い手が付くと思う。しかし、それがコピーでは、骨董的な価値も無く、二束三文とでも言うのが相場だが、買い手が付くのか?こればかりは分からない。

お節介と言われるかも?と思いつつ、CQ出版社のCQ ham radio編集部へ電話を掛けてみた。「コピー本が神田神保町界隈に出回っていますが・・・」っと伝えたが、「あぁ〜そうなんですかぁ〜・・・」と淡泊な返事だった。

改めて、それが、時代を経てきた希少?な古書の複製では、古紙以上の価値も無い事実に、今更だが、肩の力が抜ける思いがした。