ある時、春日無線(トリオ)の高周波コイルの型番が予告無く変更された。
この時期に発行されたカタログによると、トリオの高周波コイルは、大別すると
コイルキット(通称コイルパック)、IFT(中間周波トランス)、並四や高一に代表するモノコイルと三つに分けられる。
コイルキットはロータリースイッチの接点数と段数で個々を区別出来る、IFTは基本的に外観はどれも同だが、ケースに表示の型番で特定出来た。だが、モノコイルは多種多様それぞれの外観では個々を区別し難かった。
型番付けのルールを定めず?次々製品化して、その後、短波用やRF付きなど派生的なコイルも増え続き混乱を招いた。
それで、1960年頃にやっと型番をリセットして新型番へ付け替えた。
以下がその一例だ。
品名 _新型名_旧型名 _価格
並四コイル 並四 LA-1 45円
高一コイル 高一 LA-2 110円
小型高一 HIFI用 LB-D
ローインピーダンス 5球スーパーコイル LP-4 83円
ハイインピーダンス 5球スーパーコイル LH-4 85円
HIFI用小型五球スーパー LB-A 115円
品名 _新型名_旧型名 _価格
6球スーパー SA-RF SA-RF
標準型 6球スーパー 6-SL LA-5 150円
NSB短波民放用 2B-B 新製品
品名 _新型名_旧型名 _価格
標準型 2バンドコイル 2B AC-5 245円
標準型 2バンドコイル 2B-RF AC-6
標準型3バンドコイル3B LC-3
標準型3バンドコイル 3B-R FLR-3
標準型4バンドコイル 4B-RF LC-4 410円
NSB受信用 SB-2B
民放用RF無し 2バンドスーパー 2B-B
Sシリーズコイル
品名 _新型名_旧型名 _価格
S-B S-B
S-C S-C
S-D S-D
S-E -S-E
S-F S-F
S-G S-G
S-H S-H
S-I S-I
S-J S-J
結果として、ユーザーや販売店では新旧の製品がい入り混じり暫く混乱した。
1970年頃、トリオはトランジスタラジオ用のコイルには手を付けず、創業時からの高周波コイル事業から撤退してしまった。
この記事は書き掛け中、順次に補足予定。
出典:春日無線(トリオ)のカタログ(1960年版)
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