それ故、メイン ディスプレイでもサブ ディスプレイでも、周波数は2波同時にデジタル表示される。
アナログ機からデジタル機は移行するにあたって、外観として、真っ先に変わるのが周波数表示の仕方だ。
TS-990Sのサブダイヤル |
バックラッシュの極力少ないメカニカルな機構が必須であったが、周波数精度の向上や安定度・信頼性の面では限界があった。
それが、昨今のトランシーバーでは、デジタルは当たり前。すべからく、周波数はデジタル表示である。
TS-990S の場合も、それらに準じたデジタル表示だが、何と何と、切り換えて、往時の円盤表示のダイヤルに似せることが出来る。
一目盛が 1kHzで、デジタル表示のように、100Hzや 10Hz単位では読み取れないが、大雑把に 20kHzとか 30kHzくらい周波数を変えるのであれば、目盛を頼りに一気に回せば済む訳だ。しかも、メインダイヤルと同軸になっているかの如く、滑らかに手に付いて回る感触が堪らなく良い。
デジタル表示だと、常に暗算しながら、数字の変わる様を目で追う必要があり面倒だ。世の中、あっちもこっちもデジタルが氾濫しているが、アナログはアナログ成りのメリットがある。
そんな事もあってか? TS-990S のアナログダイヤルは使い勝手が良さそうだ。センター周波数付近がハイライト状態で、その両側をアンダーにしてメリハリを付けているあたりは、小憎い細工だ。
昔々、世話になったトリオの時代の TS-520S も未だ手元にあるが、流石に出番は無い。しかし、こんなピカピカの最新モデルに、往時の技が生かされているなんて、リバイバルの最たるものだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿