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2007年1月24日水曜日

通信型受信機 9R-4J って知ってますか?

若い方々にはお馴染みが無いと思いますが、1960年前後に於いてアマチュア無線を志した方々には一度は使ってみたいと思わせたトリオ(今のケンウッド)のアマチュア無線用の通信型受信機が 9R-4J です。たまたま、ある所で、この受信機に触れる機会があり、自分のアマチュア無線を始めた頃の昔を思い出しました。

 通信型受信機 9R-4

戦後、GHQの命により短波受信機の製造販売が解禁され、海外の事情を知ろうとして、短波放送を聴くことが流行りました。短波放送の受信機の多くは、アメリカ製のデッドコピーとして作られ「All Wave Radio」と呼ばれていたため、直訳でしょうか?日本では「全波受信機」と呼ばれていました。

この「全波受信機」と「通信型受信機」との違いは、前者は短波放送を聴くことが主たる目的ですが、後者は特定の業務の受信、例えば、漁業無線、船舶無線、航空無線あるいはアマチュア無線など特定の無線通信を傍受するための機能が強化されていました。

この通信型受信機 9R-4J は、半円形のユニークな周波数ダイアルが二つあるのが特徴的です。
左側がメインダイアルで右側がサブ(スプレッド)ダイアルです。メインダイアルで大まかに受信する周波数帯に合わせ、サブダイアルで正確に目的の電波に同調を取るようになっています。

通信型受信機として、高感度で高安定であり、混信を軽減するため選択度も要求され、しかも、無線電話だけでなく無線電信も受信出来ることが必要です。そんな要求を満たす通信型受信機として、アマチュア無線家でもあった、トリオの創業者 春日二郎さんが企画し世に出したのが 9R-4J でした。

春日二郎さんが免許を受けたアマチュア無線局のコールサインは「JA1KJ」、当時の電波監理局もたまには粋なはからいをしたのでしょうか?正にお名前のイニシャルですね。その春日さんの訃報を今日になって漏れ聞きました。

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