Translate

2020年4月13日月曜日

春日無線工業(トリオ)製のアンプ、ラジオチューナー

ラジオ用の高周波コイルの製造販売で起業した春日無線工業(後のトリオ)は、当時のアマチュア無線家の間では良く知られた通信型受信機 6R-4Sや9R-4/9R-42を立て続けに製品化したたが、時を同じくして、将来の経営の礎になる HiFiラジオチューナーやアンプ、MW/SW2バンドホームラジオなど、いわゆるオーディオ事業に参入した。
それは創業から十年ほど経った頃だが、どの様な製品だったのか?
当時の資料によると型番からして、若く、正しくケンウッドのオーディオの原点になった製品のようだ。

型番_名称_価格
HF-1 可変帯域 HiFiラジオチューナー 完成品 8,330円、球無しキット 5,460円
HF-2 HiFi ラジオチューナー付プリアンプ 完成品 14,700円、球無しキット 8,600円
HF-3 13W 6V6pp メインアンプ 完成品 17,500円、球無し完成品 14,420円
HF-5PM HiFiトライアンプアンプ ジュニヤ(8W) 17,700円 (キットも併売)
HF-6P プリアンプチューナー 完成品 15,400円 (キットも併売)
HF-7 HiFi アンプ 17,700円
HF-8PM トライアンプ 完成品 29,800円(キットも併売)

「トライアンプ」とは、HiFiラジオチューナーとプリアンプとメインアンプを同一ケースに組み込まれた新しい形式のアンプを指す、トリオ独自のネーミングだ。

型番_名称_価格
5M-2 MW/SW2バンドホームラジオ 6,500円 短波放送(NSB)対応
AF-10 FM付きHIFIトライアンプ(10W) 22,900円
AF-20 HIFIトライIアンプ(8W)18,000円
AF-30 HIFIトライIアンプ 29,900円
型番_名称_価格
FM-102 FMチューナー 10,500円
FM-110 チューナージュニア 9,700円 (キットも併売)
FM-100 リアルリステックFMチューナー13,100円
AF-200 AM-FM チューナーチューナー 17,500円
AF-220 AM-FM ステレオチューナー 18,200円
型番_名称_価格
S-45 ステレオステレプタ14,200円
W-45 ステレオアンプ 34,500円

なお、「球」とは、真空管のことだが、立て続けに商品化を進めていたことが分かる。
これまでのアマチュア無線用の通信型受信機の開発スピードに比べ、一気に、これだけのオーディオ製品を発売していることは、今にして思えば驚きだ。

推測だが、型番のプリフィックス「HF」は、 High Fidelity(高忠実度、高再現性)を意味してのことかも知れない。

ヤフオクの検索で、HF-1を見つけた。
ツマミがオリジナルとは異なるが、完成品とは別にキットでの発売もあり、最初のオーナーが付けたかも知れないが本来の姿をイメージ出来る。
これが、春日無線工業(トリオ→ケンウッド)が世に出した最初のオーディオ製品なのだろう。

TRIO AM Tuner  Model HF-1 

出典:春日無線工業(トリオ)のカタログ

---------------------------------------------------------------



以下はネットでの検索(未検証)の結果だが、いわゆる孫引きになるので引用不可。
AF-250 昭和36年(1961年) 完成品7,950円 
AF-252 FM/SW/AM 3バンド 昭和38年(1963年) 9,950円
5M-2 中波/短波2バンドラジオ 昭和31年(1956年)
5M-22 昭和32年(1957年) 完成品6,800円
5M-24 昭和33年(1958年) 完成品 6,800円、キット 4,900円
AF-220 AM/FMステレオチューナー 1959年18,200円
AF-30 ステレオトライアンプ 1959-1960年 29,900円
FM-100 FMチューナ 昭和32年(1957年)
REALISTIC T3B(40LX90)  FMチューナー昭和37年(1962年)
FM-110 FM チューナー ジュニア 昭和33年(1958年)
HF-11 HiFiトライアンプアンプ 昭和35年(1960年3月)14,300円
W-45A プリメインアンプ 35,300円
AF-10トライアンプ 1958年 22,900円 1958年
AF-22 トライアンプ 3バンド対応 18,000円?
5M-2 中波/短波2バンドラジオ 6,500円、キット5,770円
W-24 プリメインアンプ

 




0 件のコメント:

コメントを投稿