Translate

2009年5月28日木曜日

国産オシロスコープって、製品化されたのはいつ頃?

オシロスコープ (Oscilloscope)って、知ってる人は少ないと思います。
オシロスコープ

オシロスコープとは、時間の経過と共に電気信号(電圧)が変化していく様子をリアルタイムでブラウン管に描かせ、目では見ることのできない電気信号の変化していく様子を観測できるようにした波形測定器です。

このブラウン管は、ドイツ人のブラウン(Karl Ferdinand Braun)が、大学の学生に電流の波形を見せるための教材として1897年に試作した陰極線管(Cathode Ray Tube)が原型とされています。
私たちが "ブラウン管" って言えば "テレビジョン" と同意語みたいな言葉ですが、これって、外来語ではなく日本語なんです。
海外では、Picture TubeとかCRT(Cathode Ray Tubeの略)と呼ばれるのが一般的で、おそらく、日本では、考案者の名前をそのままに呼称したのだと思います。

東芝のオシロスコープのカタログの表紙
オシロスコープは、このブラウン管上の輝点の動きの速さや振れの大きさを測ることで、間接的に電気信号の電圧の時間的変化を簡単に測ることができます。

いわゆるテスターの指針の様な機械式では無く、真空中を移動する電子の変位を測るため、非常に高い周波数の電気信号の変化もブラウン管に描くことが可能です。

それ故、エレクトロニクス分野のエンジニアには、もちろんのことアマチュアの方まで是非とも使いたい測定器であって、また、これなくしては何も出来ないと言っても過言ではありません。

私は、このオシロスコープの歴史と製品としての改良改善の過程などに興味があり、昭和初期まで遡って出版された書籍の収集しています。

特に、オシロスコープの国産化はいつ頃だったのか?それはどこの会社だったのか?
まずは、何にも優先して知りたかったことですが、いろいろ文献の中から、オシロスコープが日本に登場したのは昭和初期の頃で、その多くがアメリカやヨーロッパからの輸入品だったようです。

クリックすると画像が拡大され、読み取れる
調べていくうちに分かったことは、国産化が始まったのは昭和十年(1935)頃のことで、現在の(株)東芝の前身になる会社が国産第一号を製品化したようです。

つい最近ですが、東芝のオシロスコープのカタログを持って居られる方からメールを頂きました。

それによると、手元に保存してある東芝のオシロスコープのカタログの中に、まさしく、東芝が昭和10年に国産初のオシロスコープを完成させたとの記述(右の画像)があると、お知らせをいただき、その画像まで添付して頂きました。正にこれは、私の推論を裏付けるものとなりました。

積年の懸案事項だったことに解答が得られ、
わざわざ、ネットを介してご連絡頂いた、Kさんに、このブログを通して厚く御礼申し上げます。
なお、現在では「オシロスコープ」と呼び名が定着していますが、時代により、シンクロスコープ、オッシロスコープ、オシログラフなどと呼称された時代もありました。



コメント(アーカイブ)

私の父は岩通でシンクロスコープの仕事に携わっていました。
90歳になります。
こちらのHPを妹が見つけて父に見せたこともあります。
喜んでいました。
娘の私たちにはチンプンカンプンですが、父にとっては一生の仕事だったのだと思います。
あと何年生きられるか分かりませんが、
こちらのページは私たちにとっても何か嬉しく、有難うございます、という気持ちをお伝えしたくてメールしました。
2009.7.24 12:27:00 shione
--------------------------------

オシロスコープにご縁のあった方にご覧頂き、たいへん光栄に思っております。
物が物だけに関心度の低いコンテンツですが、私自身も人生の大半をこれと過ごしてきた為、今となっては不即不離の関係とも言えます。
現在、オシロスコープを書名とする本は、岩通の三人の方の共著になる物と、個人では、この私名義の物しか存在していません。
それだけマイナーな物ですが、少しでも多くの方々に知って頂きたくて、このブログとホームページ(左下の欄にある"ブックマーク")で公開しています。
このたびは、わざわざご感想をお寄せ頂き有り難うございました。
2009.7.24 13:24:10 BlueMac
--------------------------------

0 件のコメント:

コメントを投稿