"TOKYO FM" は、東京タワーから電波を送出していますが、東京西部の難視聴対策とかで、中央道八王子ICの西側の丘陵地に中継所を開局しました。
昨年の夏頃には、既に試験電波が受信されていたと聞きましたが、確認もせず今日に至っていました。たまたま、ソニーのFM/AM/SWラジオ "ICF-SW7600GR" の電池を交換することになりダイヤルを合わせてみました。
しかし、雑音だけで何も聴こえず、窓際へ寄ってロッドアンテナを引き延ばしたところ、雑音混じりでしたが放送が受信できました。
東京タワーからの電波は 80MHzで10kW出力、こちらは 80.5MHz。出力はたったの 10Wと公表されていて、彼我の距離が 40km弱あり、受信状態が余り良くないのも致し方ないと思いました。
FM専用の八木アンテナにして、八王子方向に向ければ、かなりの改善も期待できますが、親局の東京タワーの強電界地区に住む私には、受信障害となる、電波のマルチパス対策の方が長年の懸案事項です。
それとは別ですが、この "TOKYO FM" は、今年の四月で開局四十周年とか?アナウスされていて、そんなに経ったのかと感慨深いものがあります。四十年前と言えば、1970年ですが、当時は"FM東京"と名乗り、それまでのAM放送とは一線を画す、高品位高忠実度のいわゆる HiFiステレオ放送を開始しました。
しかし、この時代を知る人も少なくなって来ていますが、"FM東京"の前に更に十年の FM放送の歴史がありました。
私学の東海大学が FM放送による高等通信教育を実施する計画の元に、実験局として開局した"FM東海"がありました。この"FM東海"が民放化され"FM東京"となったのが1970年のことです。
今にして思い返せば、この"FM東海"の十年無くして、今日の "TOKYO FM" は無かった訳で、現在も筆頭株主は東海大学、二番目は東京タワーを管理運営する日本電波塔(株)となっています。
当初は、NHK FMとの二局体制でしたが、時が経つに連れ、在京の民放FM局は更に二局が放送を開始、それに加え、東京隣接県でも民放FM局が次々と開局し、競争も激化しているようです。
また、電波に寄らないメディアも次々に出現し、"TOKYO FM" も昨年の暮れからWiFi経由で iPhoneでも聴取できるサイマル放送が実験的に始まりました。
ネット経由が全て有利とは言えませんが、それぞれの特徴を生かすことにより、別々の利用形態が存続していくようにも思えます。日本の FM放送も実験放送の開始から半世紀が経ち、変わらない部分と大きく変わらなければならない部分との棲み分けを考える時が来ているように思われます。
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