Translate

2015年11月8日日曜日

TS-590Gシリーズのモールス符号デコーダーだが、

ソロソロ発売から一年になるケンウッドのHFトランシーバーTS-590Gシリーズ。それまでの TS-590シリーズからのグレードアップと言うか、改良改善がそのスペックに現れている。


カタログからその一部を引用すれば、
「ケンウッドが誇る高性能HF機“TS-590”の基本性能をさらに磨きあげて“TS-590Gシリーズ”は誕生しました。ルーフィングフィルターの性能を生かしきる受信回路構成、 進化したDSP技術が実現する最適なIF AGC制御など、DX’erの期待に高いレベルで応える、新世代の高性能HF機です・・・」とある。
なかなか魅力的な特徴が列挙されているが、ケンウッドのトランシーバーに初めて採用された機能がある。

それが、「モールス符号デコーダー」である。
メインダイヤルの右側の 13セグメント表示部にスクロール表示される仕組みで、受信音と同時に文字列として視認させようとするモノだ。

クリックすると拡大する
左の取扱説明書の記述によれば、「CW」モードを選び、「DATA」を押す。更にスレッショルドレベルの調整をする、とある。

操作の手順は至って簡単である。

その通りにすれば、モールス通信を傍受するだけで意味ある文字列が読み取れると期待してしまう。

しかし、現実には、そんな期待は甘いようだ。

実際には、アルファベットの E と T がランダムに表示され、その合間合間にアルファベットの文字が挟まるようにスクロールして行くが、意味ある単語としては理解できない。
何故に E と T がランダムに表示されるのか? モールス符号が分かる者には容易に納得できる話だが・・・

しかし、取扱説明書には、これ以上の記述も無く、お手上げ状態でいた。

後日、たまたま入手した、下にある 「TS-590G Series 徹底解説集」 の 「5.9 モールス符号デコーダー」 に補足的な記述があり、これも合わせて読んでみた。

クリックすると拡大する

しかし、なかなか思い通りの結果は得られていない。

ソフトウェアによるモールス通信のデコードだが、空間を伝播してくる電波の強弱や混信とか空電、雑音、フェーディングなど、予期せぬ外乱にも影響され、常に良好に受信出来るとは限らない。
それ故、解読は水物的で、上手く行ったらラッキーくらいで考えておいた方が無難だろう。

余談だが、
放送や通信の世界では衛星経由が当たり前になり、いま更に、いわゆるトンツーの代名詞で知られた電鍵を叩く無線通信はプロの世界からは全廃された。

では、アマチュア無線の世界ではどうか?と言えば、未だ未だ、一部では使われている。

理由としては、遠距離になればなるほど電波が弱くなり聴き取り難い無線電話だが、無線電信なら交信できる可能性が高いことと、英会話が苦手でも予め定型的な文言をメモして置いて、適宜、その短文をトンツーで送信することで、取り敢えずは意思の疎通が出来ることにある。

近年、アマチュア無線技士の国家試験からも、モールス符号の送受信が廃止された。
だが、国家試験が無いことで、誰でも勝手にモールス通信をやって良い訳では無い。 日本のアマチュア無線技士の資格の内、九割強を占める、いわゆる四級資格の免許者には、その操作範囲に無線電信は含まれていないからだ。

つまり、「無線電信」は上級資格者の数少ない特権とも言えそうだ。

2015年11月6日金曜日

会員限定、JARL会員局名録2016〜2017年版を予約、

日本のアマチュア無線家の住所録とも言える、日本アマチュア無線連盟(JARL)に加盟のアマチュア無線局を一冊に収録した「JARL会員局名録」が隔年で発行されている。
次回は、来年一月の発行が予定される「2016-2017年版会員局名録」だ。
個人情報保護法の施行以来、書店扱いは無くなり、会員だけしか入手出来ず、発行部数も限定的であるため、近所の郵便局で予約代金を振り込んだ。

JARLによると、次版は約6万5千局を超えるJARL会員局の掲載に加えて、JARL登録クラブ リスト、レピータ局一覧、国際呼出符字列分配表、ITU・CQゾーン白地図などの資料をまとめて掲載している。また、資料集も充実させ、最新のデータや情報を満載しているとある。


予約は、JARL NEWS 2015 AUTUMN号に綴じ込んである局名録専用の振替用紙を用いればスムーズだ。
12月中旬までは、予約特別価格3,000円(税込、送料込み)、通常価格は3,400円(税込み)送料600円(合計4,000円)。なお、郵便振替で送金するが、振込時に130円の手数料が必要だ。

2015年10月16日金曜日

FM補完放送に対応した、FM/AMの2バンドラジオが発売された、

地デジ化に伴い、使われなくなったアナログテレビ放送の周波数帶の一部を使い、AMラジオの番組を FMで同時送信する「FM補完放送」が始まる。
AMラジオの番組を FM放送の周波数帶で聴けるので、ビルやマンションなど、これまで AM放送が聴き辛い場所でもクリアな音質で AMラジオの番組を楽しめる。

SONY ICF-306、 FMワイド、FMモノーラル受信

この「FM補完放送」は、AM(中波)放送局の放送エリアにおいて、難聴対策や災害対策の為、FMの周波数を用いて、補完的に AM番組を放送する訳だ。
この FM補完局にかかわる開始時期、放送局、使用周波数、聴取可能エリアなどは地域によって異なるが、この秋から、順次、各地域ごとの実情に合わせて放送が始まるようだ。

その放送を聴くには、FMラジオの受信周波数帶が広い、いわゆる、ワイドFMと言われるラジオが必要である。
地デジ化前にもアナログテレビ放送の FM音声だけを聴くニーズや海外へ持って出る FMラジオには対応されたモノが少数だがあった。

しかし、ここに来て「FM補完放送」が始まるに当たり、このワイドFM対応のラジオは、まさかの再デビューを果たした。

これまでの FMラジオとの違いは、その受信周波数帶が 76MHz - 90MHzであったモノが 76MHz - 108MHzと広がっただけ。
AMラジオが良好な受信状態であれば、敢えて、このFM補完放送を聴く必要は無いが、FMならではの音質とステレオ放送になるのがメリットとも言えそうだ 。

2015年10月15日木曜日

AN-12 のロッドアンテナだけ、補修パーツとして入手、

ソニーのPLLシンセサイザーレシーバー ICF-SW7600GR の使用に於いて、必須の純正オプション(外部アンテナ) AN-12 のロッドアンテナを取り寄せた。

窓の外で一年365日、雨風に晒されていて、設置から五年、遠くからでもアチコチにサビが目立つ様になり、特にロッドアンテナは気掛かりだった。

上の画像は AN-12(ロッドアンテナの基部) と
Packing List と 部品売上票

たまたま、秋葉原に用事があり出掛けたついでに、ソニーSS秋葉原へ立ち寄ってみた。
消耗品扱いでロッドアンテナだけ入手出来るのか?問い合わせたところ、端末で検索していた
が、在庫も有り補修パーツとして取り寄せは可能との返事だった。
空かさずその場で注文し、その後、数日で入手出来て安堵した。代金は、その場で支払ったが、1,544円(税込)だった。

本来、ここは、ソニー製品の持ち込み修理の為の窓口。
補修パーツも扱っているが、対面営業の為、持ち込みも引き取りも自ら行う必要が有る。遠隔地の場合は、その製品の購入店経由での取引になるらしい?

個人的な感想だが、長波から短波帶までカバーするアンテナ AN-12 は ICF-SW7600GR には必須のアイテムだ。
オプションと言うことで、買うのを後回しにしている人も多いが、本来なら付属品にすべきほどのモノであり、これ無くして ICF-SW7600GR は感度が悪い?とかの議論はナンセンスだ。

2015年9月24日木曜日

WAC (六大陸交信賞)、久々に虫干しするが、

その存在を忘れて居た訳では無いが、国際アマチュア無線連合(IARU)発行のアワード WAC(Worked All Continents)を、久しぶりに、丸めて収めてあった筒から取り出してみた。
カール癖は直ぐには直らないが、心配したほど、色合いの退色や用紙の劣化も無さそうで安堵した。
1960年代後半、自分の半世紀に及ぶアマチュア無線歴からすれば、かなり早い段階に獲得した、唯一のアワード(賞状)である。

WAC(Worked All Continents)は、Suica Cardの四倍ほどのサイズだ。

WAC(Worked All Continents)を得るには、文字通り Asia Europe, Africa, North America, South America, Oceania つまり六大陸のアマチュア無線局と交信し、その証しとしての交信証(QSLカード)を相手局から得なければならない。


以下が、アワード(賞状)申請時の書類(写し)の一部だ。
該当する交信証(QSLカード)は複数あったが、自分なりに敷居を上げ、コールサインのサフィックスが二文字のモノに限りピックアップした。アジアについては、敢えて日本を外し、思い出に残る国のモノを選んだ。













具体的に記せば以下の様に、大陸名, コールサイン(国名), 交信年月日だ。

北アメリカ, W1AW(アメリカ), 1967/10/28
南アメリカ, CE3ZW(チリ), 1967/03/26
ヨーロッパ, F8OZ(フランス), 1967/08/19
アフリカ, 9J2MX(ザンビア ), 1968/11/06
オセアニア, FO8BJ(タヒチ), 1968/01/03
アジア, XW8BP(ラオス), 1968/01/14


いずれも 21メガ帶の CW つまり  「電信」で交信して交信証(QSLカード)を得たモノだ。 

当時は「電話」での交信が一般的で「電信」は少なかった。
それ故、この当時の WAC(Worked All Continents)の申請では、全交信が「電信」だけであればアドバンテージが与えられて、特別に CW と特記されたが、21 オンリーは特記の対象外で少々残念な気持ちもあった。
その他、短波帶(HF)のローバンドと超短波帶(VUHF)では、周波数の特記があったが詳細は忘れた。

アメリカはアマチュア無線人口が世界一だから、容易に多数の局と交信できたし、ヨーロッパは、沢山の国が国境を接しているので、コンディションが良ければ、交信は意外に楽だった。
アジアは、近隣国だからあまり苦労すること無く交信出来るはずだったが、当時は、内戦や国境紛争で隣国との争いも絶えず、一部の国を除きアマチュア無線をやっているような国情では無かった。
オセアニアは、アーストラリアとニュージーランド以外は小さな島国が南太平洋に点在していて局数が少なく苦労した。
南アメリカは、日本から地球的には反対側に位置し、電波の到来方向が、逆の方から届く、いわゆるロングパスもあり厄介だった。しかも、ブラジル以外は局数が少なく難儀をした。
アフリカは、 歴史的にみてヨーロッパ列強の植民地が多く残っていた。それ故、宗主国の者による運用が殆どで、その数も極めて少なく、なかなか交信の機会に恵まれ無かった。

このWAC(Worked All Continents)だが、開局から五年を経て獲得したアワードであり、後にも先にもアワードはこれしか得ていない。

このアワードを獲得した理由は以下のような次第だ。
---------------------------------------------------------------------

1960年代後半は、太陽の黒点の影響で、短波帶の電波がイレギュラーに伝播して遠くまで届き、海外の沢山のアマチュア無線局と交信が出来た時代であった。
それ故、
当時の百カ国ほどの国々と交信するのに、それほど時間は掛からなかった。毎晩深夜まで眠気に堪えながらアマチュア無線に没頭できた年齢でもあった。

アマチュア無線では、交信すると、お互いの交信証(QSLカード)を交換し合うのが通例である。そのカードを得ることで、お他人様に、こんな国とか、こんな県とか市の局と交信したと自慢話のヒトツも出来た。

世界各国に、色々なアワードがあるが、日本では、AJD(全国10地方、つまり、関東地方とか東海地方とか、それぞれ一局と交信する)とか、WAJA(全都道府県別に、それぞれ一局と交信する)、JCC100(全国100都市のそれぞれ一局と交信する)〜JCC400(全国400都市)などが定番であった。

自分は、海外のアマチュア無線局と電信で交信することに熱中していて、時間を掛けてやればやるほど交信証も集まって来た。
その交信証を整理し分類すれば、何処かの誰かが発行しているアワードの申請条件を満たす物が出て来たりするが、自分としては、アワードそのものに興味が無かった。

当時はアマチュア無線家の数は少なかったし、年に二回ある国家試験を受験して合格し、免許を得る必要もあった。
また、今とは違いアマチュア無線機そのものも、メーカー製は高価で種類も少なく学生には高嶺の花、多くが秋葉原などで部品を買い集め自作した。しかし、電気の知識も必要で、誰でも出来る訳でも無く敷居も高かった。

そんな事もあってか?毎週土曜日の午後になると、近隣の中学や高校の生徒達が入れ替わり立ち替わり、私の無線設備を見学にやって来た。
正直言って、ゼンゼン面識など無いが、アマチュア無線に興味がある事だけが、唯一、彼らと自分を結ぶ共通因子だ。
この頃、アマチュア無線局を構成する送信機や受信機、その他の付帯設備も含め、三局分に匹敵する機器が部屋一杯に雑然と置かれていた。

見学に来た彼らに、それらを見せたり触らせたり、実際に無線局を運用したりしてみせた。その後、段ボール箱に雑然と収められている交信証(QSLカード)を取り出し、都道府県別とか、市ごとに積み上げながら、交信実績を自慢げに見せびらかした。
明けても暮れてもアマチュア無線一筋、自画自賛、有頂天になっていた時代であった。

これを繰り返すうちに、交信証(QSLカード)は乱雑に箱に収まるようになって、必要な物を直ぐに探し出す事が困難になってしまった。

考えあぐねて、交信証(QSLカード)は、箱に雑然と放り込んだまま、その集大成?としてのアワードを見せ、交信実績を、それとなく連想させることにした。

それには、AJD でも WAJA でも JCC でもダメ、WAC が最適と、自分なりに結論付けた。
開局から五年、最初の三年は専ら国内局との交信に明け暮れていた。
四年目のある日、ヨーロッパの局から突然呼ばれて狼狽えたが、それ以後は立て続けに海外局との交信にのめり込んで行った。

この二年間で、百カ国を超える海外局と交信が出来てしまい、当人もビックリ。交信証(QSLカード)を改めて整理してみると、六大陸のアマチュア無線局との交信も達成していた。

この五年間の集大成として、WAC(Worked All Continents)をゲットした次第だ。

余談だが、今回、初めて知ったが、四十数年も経つとアワードのデザインが変わっていた。
日本風に言えば唐草模様的だったモノが、なかなか現代風で洒落ていて、長い時間が経過した事をマザマザと実感した。

Worked All Continents


2015年8月15日土曜日

ソニーの AN-12、一年も前に生産完了になっていた、

ソニーのFMステレオ/LW/MW/SW PLLシンセサイザーレシーバー ICF-SW7600GRの純正オプション(外部アンテナ) AN-12が生産完了になっていた。

長波から短波帶までカバーするアンテナ AN-12にはお世話になっているが、窓の外で一年365日、雨風に晒されている訳で、流石に五年も経過すると金属部のアチコチにサビが目立ってきた。



そこで、サビが一番目立つ、ロッドアンテナの部分だけでも交換しようかと、念の為、ソニーのホームページの AN-12へアクセスしてみた。
開いたページで、AN-12が「生産完了」とあり驚いた。ネットで検索してみると一年前にはその告知があったようだ。

AN-12が無いと相方のソニーのレシーバー ICF-SW7600GRは、その実力を発揮できない訳だ。
モデルチェンジする訳では無さそうなので、代替品としては、アマチュア無線用のアンテナを販売しているメーカのラインナップから広帯域受信用の物を選ぶしか無いが、アンテナの設置について知識の無い人には敷居が高いかも知れない。

屋外設置のアンテナは、屋根より上に出すか、建物の壁から離して設置する必要があり、設置がかなり面倒だ。それに加え、台風など強風とか落雷は、普段は意識していないが、その時になると何の対策も無く、ただただ収まるのを祈る気持ちで過ごすしか無い。

AN-12は、取り付ける場所として、ベランダの手摺りなどを意識しているようで、取付金具が立てにも横にも向きを変えられ、扱いが簡単だった。

取り敢えずは、劣化が一番進んでいる、ロッドアンテナをソニーSSから調達しておくことにした。
しかし、
いま一番の心配は、この AN-12の生産完了より、レシーバー ICF-SW7600GRそのものが生産完了し、ソニーがこのジャンル(BCL)から撤退することである。

関連記事
孤高のレシーバ SONYの "ICF-SW7600GR"
関連記事
ソニーのBCL用アンテナ "AN-12" の取付例ですが、

2015年5月22日金曜日

1200メガFMハンディー・モノバンダーは、今どきレアものだ、

この歳になって、二十年も前のアマチュア無線用のトランシーバーを二台も譲って貰った。
どちらも、ケンウッド製で、1200メガFMトランシーバー TH-59、と144/430メガFMトランシーバー TH-79だ。

ふた昔と言えば、日本のアマチュア無線が一番盛んだった九十年代半ばである。免許を取得する人も増加の一途、それに呼応するかのように無線機を製造する企業も、意欲的な新製品を数多く発表した。
キング オブ ホビーなどと自画自賛しても、恥ずかしくないくらい活気に満ちていた頃で、今から思えばよき時代であった。

左が 144/430メガFMトランシーバー TH-79、右が 1200メガFMトランシーバー TH-59、

今回譲り受けた二台だが、ケンウッドのオーディオ製品のデザイン・コンセプトを踏襲していて、他社のそれとは一線を画す格好良さがあった。

長年、押し入れで寝ていたらしいが、動作を確認してみると、1200メガFMトランシーバー TH-59は送信受信とも、まともに働いて居るようだが、144/430メガFMトランシーバー TH-79は、液晶ディスプレーがブラックアウトで致命的だった。しかし、BUSYが点灯するので受信はOKかも知れないが、PTTを押すのは躊躇った。

それで、ケンウッドへ二十年前の物を承知で、週初めに修理依頼に出したが、何と、その週のうちに修理完了で戻って来て、チョッピリだが感動した。

TH-59は、再調整だけでオールOK。TH-79はコネクタが接触不良で新品に交換し、全点検で動作OKとコメントが付いていた。
二台併せて、一万五千円ほどの請求であった。修理工賃が高いか安いかの議論は別として、二十年も前の物が今日使えることを、大いに評価したい。

両方とも、2007年のスプリアス規制に抵触するが、申請期限の2017年までは未だ間がある。それでも、急いで無線設備の増設申請をしたが、二週間ほどで新たな無線局免許状が郵送されてきた。
これで大手を振って電波が出せる。

特に、1200メガFMトランシーバー TH-59は貴重だ。

それ故、1200メガFMの移動運用は珍しいので、密かに?総通のHPで、免許の有無をチェックされたりしかねない?
来月には、総通のHPも修正されるから、相手の居そうな日曜日の真っ昼間に移動運用でもしようかと、今は場所選びの最中だ。

2015年5月17日日曜日

ケンウッド、TS-590 Gシリーズ「徹底解説集」を公開

ケンウッドからアマチュア無線機 HF/50MHzトランシーバー TS-590SG/DG/VG の「徹底解説集」が公開された。以下からダウンロード出来る。

TS-590SG/DG/VG 徹底解説集

2015年4月24日金曜日

巣鴨の地に馴染んだCQ出版社が移転

CQ出版社が移転することになった。
CQ ham radioと言うアマチュア無線に関わる月刊誌の発行では、一目置かれる存在だ。
長年、日本アマチュア無線連盟と隣り合わせるように巣鴨の地にあり、JAIAやTSSなど関連の団体にも近く、アマチュア無線家にはメッカ的な存在だった。
しかし、日本アマチュア無線連盟が数年前に、大塚に移転したが、続くようにCQ出版社も此処を去ることが決まった。

仕事面や、私事で、何十年も足繁く通ったところであり残念だ。お相手頂いた方々も、自分とほぼ似たような時期に定年退職、それに続く方々も次々と社を去られて、今となっては疎遠の会社になった。

移転の話しに、お世話になった建物だけでも、今一度見ておこうと巣鴨へ出掛けた。
JR巣鴨駅から徒歩五分程のところ、見上げる視線の先には、狭い屋上に、これでもかっと言うほどのアマチュア無線用のアンテナが林立?していた。

ドアを押して入ると狭いながら主な出版物がガラス張りの書架に整然と並んでいる。奥に進むとオフィスフロアに行くエレベータがあるが、流石に遠慮してUターン。

振り返り改めて見上げるアンテナも見納めかと思うと、何とも感慨無量だった。今度来る時は、駅前の大通りの向こう側、文京区千石、駅から徒歩十分位の大きなビルに移転して居ることだろう。
新居での業務開始は、連休明けの5月7日からだと聞いている。

2015年4月13日月曜日

TS-590 シリーズ用アプリケーションのダウンロード情報が発表された、

ケンウッドから、2015年4月13日付けで、TS-590 シリーズ用アプリケーションのダウンロード情報が発表された。詳細は、このURLをクリックすると読める。


KENWOOD Radio Control Program ARCP-590 Version 2.01

●TS-590S/D/Vをコントロールする専用のアプリケーションである。
●このソフトウェアはPC上でTS-590S/D/Vを操作することができる。
●このソフトウェアからTS-590S/D/Vのメモリー、メニュー、オート・モード周波数などの情報をPCで編集、保存したり、さらにTS-590S/D/Vに書き込んだりすることができる。
●このソフトウェアはKENWOOD NETWORK COMMAND SYSTEMを利用してTS-590S/D/Vを遠隔操作することができる。
●ARCP-590は、TS-590S/D/V専用である。

2015年4月5日日曜日

1200メガFMトランシーバー TH-59をゲット

ひょんなことで、二十年も前のアマチュア無線用のトランシーバーを二台も譲って貰った。
いずれも、ケンウッド製のUVHF帶のトランシーバーだ。

自分もそうだが、前オーナーも、アマチュア無線の免許を所持し、この歳まで、趣味としてのアマチュア無線を楽しんで来た。

彼が言うには、思うところがあり、自分の部屋の整理を始めた、敢えて言えば、身辺整理だと吐露している。我が身にも覚えがあるが、減る物がある一方で新たに増える物があり、なかなか踏ん切りが付かない。

今回も、「要るか?」のメールに、よく考えもせず、反射的に「要る」と即答してしまった。

上が 1200メガFMトランシーバー TH-59、下が 144/430メガFMトランシーバー TH-79

これらのトランシーバーが製品化された頃は、日本のアマチュア無線が一番アクティブだった、九十年代半ばである。無線機を製造する企業も、ドンドン新製品を発表するし、それを購入してアマチュア無線を楽しむ人々も相当数に及んだ。

製品化技術も円熟の時で、素晴らしい製品が多く誕生している。

今回譲り受けた二台だが、ケンウッドのシステムコンポでは有名になったアローラのデザイン・コンセプトを踏襲していて、他社のそれとは一線を画す格好良さがあった。

144/430メガFMトランシーバー TH-79は、
既にマーケットが確立していて、それなりに売れたはずだ。
一方、1200メガFMトランシーバー TH-59は、
直進性の顕著な極超短波の波長を用いるので、高層ビルの林立する都市部では、電波が乱反射して相手に届き難い状況にあり、ハッキリ言って、使い難いと言うか?人気が無かった。

この頃、自分はケンウッドの1200メガFMトランシーバー TR-50を持っていたが、一生懸命努力しても、なかなか相手をしてくれるアマチュア局と巡り会えず、ただただ虚しく時間が過ぎていくことが多かった。

しかし、アマチュア無線は、自分の発射した電波が相手に届いても届かなくても、やって居ること自体が楽しいと言う、趣味としての醍醐味もあり、必ずしも悲観的では無かった。

だが、明けても暮れても、相手無しでは、流石に気落ちして止めてしまうことになる。
前オーナーも、未使用と言ってはいたが、恐らく一度も交信に至らず、早めに諦めた結果が、いま目の前にある実機だと思われる。

では、それから二十年を経た今はどうなのか?

自分は、これとは別に、ケンウッド製の HFから1200メガまでカバーするオールバンドのトランシーバー TS-2000SXを使用中なので1200メガの現状を知っている。

結論から言えば、
二十年前と変わり無いか?あるいはそれ以下とも言うべきか? コンテスト以外でシンプレックスの交信には巡り会えない、正に、閑古鳥が鳴く状況だ。
それ故、このバンドで、アマチュア無線は、二次業務に格下げになってしまう状況に甘んじなければならない。

それでも、今回入手の TH-59で、何とかシンプレックスでの交信を実現すべく、無線設備の追加申請の準備を始めた。

ただし、2007年施行のスプリアス規制の対象機種なので、2017年までしか申請が受理されず、私の現行の無線局免許状では、2019年までしか使えないことが予め分かっている。

期限付きだが、片手にこれを持ち、150km先との交信達成を目指して頑張る。

その達成には、都心の高層ビルの上階からとか、行ければ、郊外の山から電波を出してみる積もりだが、己の体が、それに付いて行けるのか?こちらの方が心配だ。

2015年3月8日日曜日

月刊誌「CQ ham radio」のコピー本が出回っているが、

神田神保町のとある古書店で「CQ ham radio」の創刊当時のモノが何冊かあるのに気付いた。

「CQ ham radio」は、日本アマチュア無線連盟の機関誌として、1946年(昭和21年)9月に創刊された。当初は、科学新興社が発行していたが、経営難で第6号(1948年6月)から別の出版社に移管された。1954年6月号からは、更に現在のCQ出版社に移管され今日に至っている。

これは、アマチュア無線に特化した月刊誌で、アマチュア無線についての電子技術の解説や自作記事、電波伝搬状況、各種クラブの活動、アマチュア無線機や周辺機器の評価などが掲載され、日本アマチュア無線連盟(JARL)監修ともなっている。それ故、読者の多くは、アマチュア無線局を開局している。

創刊二年目(1947年)2号、創刊号から4冊目
オリジナル本で私物

それはさて置き、目の前に有るモノが六十余年前の発行にしては、綺麗すぎて、手に取った感触も今風であった。
パラパラとページを繰って直ぐに分かったが、全ページがコピーであった。本文が32ページで表紙関係を含めると36ページである。コピーを重ねて綴じ、カラーコピーした表紙を付けてある。

製本の仕上がりから推測するに、恐らく製本業者の手を借りてのことだろう。それでいて、この古書店での売値は 1,500円となっていた。

オリジナルであっても、戦後直ぐの真空管時代の読み物が現世に通用するはずも無く、ただただ、そんな大昔の書籍としての価値観で買い手が付くと思う。しかし、それがコピーでは、骨董的な価値も無く、二束三文とでも言うのが相場だが、買い手が付くのか?こればかりは分からない。

お節介と言われるかも?と思いつつ、CQ出版社のCQ ham radio編集部へ電話を掛けてみた。「コピー本が神田神保町界隈に出回っていますが・・・」っと伝えたが、「あぁ〜そうなんですかぁ〜・・・」と淡泊な返事だった。

改めて、それが、時代を経てきた希少?な古書の複製では、古紙以上の価値も無い事実に、今更だが、肩の力が抜ける思いがした。

2015年2月25日水曜日

「シンクロスコープ入門」、久々だが、このジャンルの古書に遭遇した、

神田神保町の技術書を専門に扱う古書店で、「シンクロスコープ入門」を見付けた。
十年来、探していた本であり、このジャンルの書籍を蒐集している自分にとって、幸運な巡り会いとなった。

誠文堂新光社が、昭和40年代に企画した「無線と実験シリーズ」の一冊として、トリオ(後のケンウッド)のオシロスコープの主任設計者だった藤巻安次の著である。

初版は、昭和39年12月の発行だが、元々は、昭和33年に同じ誠文堂新光社から発行された単行本の「オシロスコープの設計と取り扱い」の内容をシリーズ化するにあたり、内容の一部を書き改めたもののようだ。

内容的には、オシロスコープのハードウェアとしての解説に終始していて、オシロスコープを用いての測定方法など、ソフトウェアに付いての解説は一切無い。
それ故、オシロスコープを使う現場での若い技術者には参考にならない?参考書だったとも言えそうだ。

最初の著作では、オシロスコープを使っての幾つかの測定方法も記述されていて、ベーシックな部分では、敷居もいくぶん低かったようだが、シリーズ化に合わせ、出版社側の意向が反映されたのかも知れない。

少し気になったのが、最初は「オシロスコープ」だったが、シリーズ化で「シンクロスコープ」と変えていることである。たぶん、当時、岩通が、オシロスコープのメーカーとして、一歩リードしていて、自社のオシロスコープの商標を「シンクロスコープ」とし、それが広く知れ渡ったためと思われる。

しかし、1970年代以降は、日本からのオシロスコープの輸出も急増し、和製英語の様な「シンクロスコープ」は、現地では通用せず、何時しか元々の「オシロスコープ」へ統一されていった。
その名残か?シンクロスコープと口に出す、かってのエンジニアも少なく無く、今となっては苦笑するばかりだ。


2015年2月23日月曜日

何の変哲も無い? ナショナルの「ワールドボーイ GO」だが、

その存在すら忘れていたラジオを棚の整理の際に見付けた。
ナショナルの ワールドボーイ GO 「RF-670」 だ。
記憶を辿るが、たぶん、FM放送が聴きたくて 1968年頃に買った様な気がする。
今となっては、何の変哲も無い FM/AMラジオだが、フロントパネルがメタリック調のシンプルなデザインが気に入っていたのかも知れない。

ナショナル FM/AMラジオ RF-670

選局ダイヤルは、円筒形のローレット加工で、右親指が自然とタッチする位置にありスムーズなチューニングが出来た。音量ツマミは左サイドにあり、円盤形の円周部分に左親指を当てて回した。
FM/AMのバンド切替や、TONEの LOW/HIGH、AFCの ON/OFFなどのスライドスイッチは、リヤパネルに並んでいる。
バーアンテナが結構長くてAMの感度は意外と良好、スピーカーは、このクラスとしては大きく、聴き易い音だった。単三電池四本を電源としていたが、9石トランジスターでも、電池の減りが激しく長時間は聴けなかった。

これと言って、特徴の無い FM/AMラジオだったが、各地で FM放送が本格的に始まった時期でもあり、AMに飽きて、FMの高音質や臨場感に期待する若者に注目されたようだ。

フロントパネルに、「NATIONAL PANASONIC」と銘板があり、この当時から「ナショナル」から「パナソニック」へ移行しようとする意図があったようだが、実現したのは、つい最近のことだ。
因みに、当時の価格は 9,200円。半世紀を経た今日、似た様なラジオが 5,000円くらいで買えるとは、何とも歴史を感じるラジオである。

人気のあった、この「ワールドボーイ」シリーズだが、70年代の始め頃、俄に起きたBCLブームに触発され、短波放送の受信をメインにした「クーガー」シリーズへ代替わりしたのを、今も忘れない。

2015年2月21日土曜日

ラジオ技術、創刊号を神田神保町の古書店で買った、

久々行った神田神保町の古書店で、「ラジオ技術」の第一巻一号と遭遇した。
このラジオ技術は、昭和22年に四月号として(株)科學社から発行された正しく創刊号だ。
なお、主筆の石井富好は、歴史ある「無線と實験」の元編集長である。

ラジオ技術の創刊号

今から68年も前、昭和22年4月の発行で、現在のモノは B5版だが A5版と一回り小さい。
表紙はシャーシーが剥き出しの「6球式全波スーパー」で、本文でその内容が解説されている。
裏表紙は、ナショナルの 8球最高級全波受信機の広告があり、価格は何と 4.500円、本書は 10円とあり、桁違いで、ラジオの自作も頷ける話しだ。
退色が著しく、用紙も黄ばみ変質して、丁寧に扱わないと千切れてしまう恐れもあり、六十余年の時を経て来たことがわかる。

左が裏表紙、右が表紙

終戦から未だ二年も経たない時期に、本号が発行されていて、戦後の復興は始まったばかりで、大衆娯楽の映画まだまだ、家庭での唯一の楽しみはラジオの聴取だった。
そんな時期に、類書も数多く発行され、安価な真空管式ラジオの製作記事で溢れていた。ラジオ技術も時を同じくして創刊されている。

私がラジオの製作を始めたのは、これから十年ほど後、中学生の頃からだ。
毎週土曜日には決まって秋葉原のジャンク屋通いで部品を買い集めた。そして、ラジオ技術やその他のラジオ雑誌にある鉱石ラジオから並三ラジオ、並四ラジオ、高一ラジオなどを、片っ端から作っては壊しの繰り返しだった。
それだけでも充実した時間が過ぎたが、その後の自分の半生が、その時に決まった様にも今更に思い出す。

この創刊号の目次だけでも以下に紹介しておくが、今となっては記事にならないモノも多い。
論説 ラジオ技術者の道
音響 いわゆる”ラジオ聲”の原因
今月の技術 列車無線機の解説
基礎理論 放送受信機試験問題と解答
電子管 真空管の特性曲線と利用法
    昭和21年度受信機品種基準
設計 ラジオ受信機設計講座
   図表による電源変圧器の設計
NHKのページ 現場に訊く”街頭録音”
音響 スピーカーの正しい選び方
   ピックアップの正しい選び方
   新機構ピックアップ解剖記
図表 日本全国放送局一覧表
製作 自動電圧調整器の製作法
   6球式全波スーパーの試作
   6V6pp の拡声装置の製作
   初歩者の五球式短波受信機
   4球式トランスレス受信機
   2A6ー2A3直結結合増幅器
Pin-Up、海外ニュース、質疑応答

2015年1月30日金曜日

ファームウェアを更新、TS-590Gシリーズ、TS-590シリーズ、TM-D710Gシリーズ、TH-D72 など・・

ケンウッドからアマチュア無線機器のファームウェア・アップデート情報のご案内がメールで昨日着信した。
その概略は以下の様だ。
平素より、ケンウッド製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
お客様がご登録されているアマチュア無線機器のサポート情報をご案内申し上げます。
TS-590SG/DG/VG、TS-590S/D/V、TM-D710G/GS、TM-D710/S(RC-D710) および TH-D72のファームウェアを更新しました。(2015年1月29日更新)
該当ページよりダウンロードし、ファームウェアをアップデートしていただくことをお勧めいたします。


バージョンアップ情報