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2016年9月22日木曜日

春日無線の「6R-4S」は 1952年発売で間違いないのか?

春日無線工業(後のトリオ→ケンウッド)初の通信型受信機「6R-4S」の発売日を知りたくて、WEBで検索すると、大方が 1952年(昭和27年)となる。

六十四年も前のことで、還暦の人は論外、古希の人でさえ当時は小学生だ。
その根拠を知るとは到底考えられないが、それでいて、当てずっぽうに 1952年発売などと宣う。今となっては、喜寿とか傘寿の方々の記憶が頼りかも知れない。

ネタ元は何処の誰だったのか?今となっては辿りようも無いが、引用のまた引用、いわゆる、ネットの孫引きで、それが拡散してしまった数だけ信憑性があるような錯覚に陥っている。

これとは別に、WEBの検索でヒットする唯一の確かな情報が、春日無線時代に発行されたトリオテクニカルデータシートだ。「6R-4S」は、以下の物が流布しているが、出所が明確なので判断の一助になる。
データシートの上側の一部分だ
上は「6R-4S」のデータシートの一部分だが、右上の型番の下に「1955年9月10日初版発行」とある。
この日付を鵜呑みにすると、同じ通信型受信機 9R-4より後の発売になるが、それは違う、9R-4より 6R-4Sの方が先と言うことでは、全員一致の見解だ。

多くの他の事例を調べると、このトリオテクニカルデータシートは、製品の発売にタイミングを合わせて発行されていた訳では無さそうだ。
どちらかと言えば、遅れて出て来て希望者に頒布された。それ故、発行日から発売日を類推することは出来ない相談だ。

やはり、当時発行されていたラジオ雑誌の記事の中から拾い出すのが適当かも知れないが、当の雑誌を探し出す方が、もっと大変かも知れない。

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