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2016年9月10日土曜日

「9R-59Cライン」という言い方が、あったらしい?

自分がアマチュア無線局を開局したのは 1960年代の頃。
その頃、定番だったアマチュア無線機は、トリオ(後のケンウッド)製の受信機(9R-59)と送信機(TX-88A)の組み合わせだった。

1959年(昭和34年)、電信級電話級アマチュア無線技士の国家試験が開始され、以後、爆発的に免許所得者が増加した。
それに呼応するように製品化されたのが、この 9R-59と TX-88Aである。
どちらも、その性能とデザインでは、他社を寄せ付けず、AM時代を象徴する製品となった。

9R-59
さて、
最近になって、WEBで、「9R-59Cライン」と言う記述に気づき、その前後の文章を繰り返し読んでみた。製品名としての「9R-59C」は存在しないが、「9R-59」のキットを購入して完成させたモノを指すようだ。
推測だが、当時のトリオの製品である、TX-88Aを始め SM-5や VFO-1、CC-6なども、キットから完成させ、それら全体を引っくるめて「9R-59Cライン」と表現していたらしい。

要は、自分のリグは、全て、自分自身がキットから完成させたモノだと言う、いわゆる、ラジオ少年達の自慢話の発露だったのかもしれない。

ところで、何故に「Cライン」と呼んだのか?
当時、トリオは、完成品もオールキットも全く同じ外観の段ボールケースだった。それ故、梱包が済んでしまうと、完成品かキットか分からなくなってしまう。
それを区別するため、親指と人差し指を丸く合わせた位のゴム印で、段ボールケースの側面に、完成品は B、キットは C と捺印した時期があった。
ここから、Cラインが生まれたのではないかと思われる。

飽くまでも、製品管理用の目印で、型番とは縁がないが、誰でも目に付くところにあるので、それが切っ掛けになったのかもしれない。
その後、親指と人差し指を広げた位の(オールキットの)シールが貼られるようになり、最終的には、箱に直に印刷済みとなり、捺印が不要になった。

余談だが、この Bと C 以外に、A(セミキット)や D、Y、T などがあったが、キットのビジネスが衰退するに連れ、自然消滅したようだ。

しかし、「9R-59Cライン」という言い方を私は知らない。
当時、特定のグループあるいは特定の地域では恒常的に使われていたのか?少なくとも私の周辺では初耳だ。

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