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2016年7月26日火曜日

トリオの 9R-59とTX-88Aの「ツマミ」

トリオの半世紀も前の製品だが、 MW/SW通信型受信機(9R-59)と HF/50MHzマルチバンド送信機(TX-88A)は、ある時から全ての「ツマミ」が変更されている。
今では、それに気付くことが無いかも知れないが、デザイン的には、かなり印象が違うように思う。

9R-59と TX-88Aが発売になって暫くは、黒色のツマミの前面にアルミ材のリングが付いていた。それが、いつの間にか?止めになり、同じアルミ材のディスク(円盤)がはめ込まれるようになった。

左が 6R-4S, 9R-4/42, ,9R-4J/42J & 9R-59/TX-88A前期、中央が後期、右が JR-60 & 9R-59D/TX-88D


リングとディスクとでは、アルミ材のピカピカ具合がかなり異なる。
因みに、リング付きのツマミは、6R-4Sから 9R-42Jまで使われていたモノと同じだ。それ故、引き続き 9R-59と TX-88Aで使われても不思議では無い。

カタログでも、CC-6を含め、リング付きのツマミが使われているのが分かる。
リング付きのツマミが分かる

しかし、ある時期から変更になったが、両方とも市販品らしく、秋葉原でも入手できた。

変更になった理由は、今となっては定かで無いが、製造元がサイズは同じだが、外観的に仕様変更したのではないかと推測する。

その後、トリオはこれに代わるツマミとして、純正のツバ付きタイプを量産化し、JR-60を始め 9R-59D、TX-88D などに採用した。

自分としては、リング付きのツマミの方が格好良い様に思うが、人それぞれかも知れない。


2016年7月25日月曜日

トリオの受信機 9R-59のパネル

1960年代半ば、訳あってトリオの受信機 9R-59を三台持っていた。
現在、そのうちの一台は親元に置きっ放し、二台目は遠い昔に親しい人へ譲った。三台目は色々な実験で手を加えた為、最後にはバラバラになり、今はパネルだけが残った。

チリメン塗装で、灰色と言うか?ライトグレーの様に見えるパネルで、どちらかと言えば地味っぽい。筐体も底板も同じチリメン塗装で一体感があった。

パネルだけは、開局当時を思い起こされる品であり、いつも手の届くところにある。
材質は、裏を返せば直ぐに分かるが、アルミの素地が今でもピカピカと光を反射している。

Siica Cardとのツーショット、9R-59のフロントパネル
表側だけチリメン塗装だ。
ちょっとザラザラしていて手触りは良くないが、汚れは目立たない。

しかし、何十年も手付かずでは、流石に往時の汚れが変色して目立つ様になった。
まず、水に潜らせ、使い古しの歯ブラシに食器用洗剤を付けて、軽くブラッシングしてみた。
予想以上に汚れが落ち、程々のところで水洗いした。

文字も、スッキリ、クッキリして、リーダビリティーも良くなった、正に59だ。

ところで、この文字だが、チリメン塗装をしてから、その塗装部分を文字の形に掻き取ることで、アルミの素地が露出しキラキラ文字として現れている。
だから、水洗いしても平気なのだ。

昔のことで推測だが、パネルの文字、いわゆるフォントは、Helvetica系の一書体しか無かったらしく、TRIOロゴの部分は苦労した形跡が見て取れる。

9R-59を買った時は、そんなことに気づきもしなかったが、いま思うに、往時では、それが精一杯の加工技術だったのかもしれない。

なお、パネルと同様に、筐体も底板も同じチリメン塗装だから水洗い出来るかもしれないが、こちらは鉄材だから、錆など防蝕には配慮が必要だ。

最後に、パネルも含め水洗いは自己責任であることをご承知頂きたいものだ。

トリオ、ビッグな TX-88Aの実体配線図

トリオの半世紀も前の製品、HF/50MHzマルチバンド送信機(TX-88A)に添付された実体配線図だ。完成品は無く、キットのみ発売された。

主要パーツは出荷時に取付済みになっていて、主にCRやリード線の配線作業を必要とする。
スキルがあれば、回路図だけで作業できるが、実体配線図は、完成品からその実体を写し取ってイラスト化し、その通りに作業すれば間違いなく完成出来ることになる。

印刷物としてのサイズは、横80cm、縱50cmと、かなりの大判で、比較の為にSucia Cardを置いて撮ってみた。

実体配線図(シャーシー内部のイラスト)
実体配線図(シャーシー上部のイラスト)

リード線の配線順序やCRの取付順序が表組みされていて、その一つ一つを確実に作業することになる。
工具として、リードベンチやニッパー、ドライバー、半田ごても必要。

不慣れな者には面倒な作業だが、その努力が完成度に影響するので、間違いない作業が要求され、動作した時の満足感は一入(ひとしお)だった。

トリオの 9R-59と TX-88Aのカタログ

トリオの半世紀も前の製品だが、 MW/SW通信型受信機(9R-59)と HF/50MHzマルチバンド送信機(TX-88A)のカタログを持っている。B5版の三つ折りで、当時は、どこのハムショップへ行っても置いてあり、ライトグリーンが印象的だった。

カタログ外側
カタログ内側

9R-59と TX-88Aのカタログだが、専用スピーカー SP-5と 50Mcクリスタルコンバーター CC-6も掲載され、それぞれの回路図まであった。

このカタログだけで、無線局に必要な機器は一通り掲載されている。つまり、これ一式さえあれば、憧れのシャックが完成するかと思うと、ワクワク感が一杯の時代だった。


2016年7月24日日曜日

トリオの 9R-59と TX-88Aの取扱説明書

トリオの MW/SW通信型受信機(9R-59)と HF/50MHzマルチバンド送信機(TX-88A)の取扱説明書が手元に有る。いずれも半世紀も前の印刷物ゆえに、汚れやシミ、紙質の劣化もあり、ページを繰るのも慎重にならざるを得ない。
9R-59とTX-88Aの取扱説明書

表紙に注目すると、社名ロゴの「TRIO」の形が異なることが分かる。

「9R-59」の TRIO は T と R のフォントにそれぞれ長い横線が付いているのが特徴的だ。
このロゴは春日無線工業時代に使われていたモノだ。

「TX-88A」の TRIO は、times系のフォントに似ていて、トリオ(株)に社名変更した1960年から使われ、1986年(30年前)、(株)ケンウッドへ社名変更に伴い廃止になっている。

つまり、「9R-59」は、春日無線工業時代の最後に製品化されている。
「9R-59」と「TX-88A」は、ほぼ同時期に製品化されていて、「TX-88A」は少し後、トリオ時代初の製品として扱われたようだ。

両方ともペラペラの説明書で、記述内容が通り一遍だったにも拘わらず、よくもこれでアマチュア無線が始められたものだと驚くばかり。
たぶん、多くがスキルの有るラジオ少年達だったから、説明不足も何のその、それぞれの知識が補い合って、アマチュア無線を楽しんでいたのだと推測される。
恐るべし、ラジオ少年達!

2016年7月23日土曜日

トリオの受信機 9R-59の系譜

戦後の七年を経て、1952年、五級スーパーに BFO/ANLを付加しただけだが、俗に言うオールウエーブ・ラジオとは一線を画すラジオが世に出た。

トリオが発売した通信型受信機 6R-4Sである。
受信周波数は、中波から短波までカバーし、戦時中は聴取が禁じられていた、海外からの短波放送の受信には持って来いの受信機だった。

それは、知る人ぞ知るだが、アメリカの同種のラジオ S-38とソックリ、正にパクリそのもの。それまで家庭にあるラジオと言えば、並四とか高一とかのオートダイン式で、安価だが性能もソコソコで、通信型受信機 6R-4Sのスーパーへテロダイン式は画期的だった。
それに直ぐに飛びついたのが、戦前からの短波受信の愛好者と漁業無線局、それとアマチュア無線局だった。

トリオの 6R-4Sは、その後、次々とモデルチェンジを繰り返し、その都度、販売数を伸ばしていった。

以下がその系譜だが、
1952年 6R-4S (受信周波数;0.55-1.6Mc, 1.6-4.8Mc, 4.8-14.5Mc, 10-30Mc)
1954年 9R-4  (受信周波数;0.55-1.6Mc, 1.6-4.8Mc, 4.8-14.5Mc, 11-30Mc)
1954年 9R-42 (受信周波数;0.55-1.6Mc, 3.5-7.5Mc, 7.0-15Mc, 14-30Mc)
1958年 9R-4J (受信周波数;0.55-1.6Mc, 1.6-4.8Mc, 4.8-14.5Mc, 11-30Mc)
1958年 9R-42J (受信周波数;0.55-1.6Mc, 3.5-7.5Mc, 7.0-15Mc, 14-30Mc)

基本的には 9R-42Jまで、以下の様に扇型のダイヤル窓が左右対称的に付いたデザインだった。

9Rシリーズの基本デザイン

しかし、1960年のモデルチェンジでは、そのデザインを一新した 9R-59が登場した。
フロントパネルの半分を占めるような横行ダイヤルが採用になり、周波数帶は 9R-4に先祖返りした。しかも、周波数微調のサブダイヤルも周波数直読になり、メインとサブのツマミが右側に揃い、使い勝手も非常に良くなった。

9R-59
完成品 33,000円、球無しキット 18,500円であったが、当時のアマチュア無線局に於ける必須の無線設備となり、トリオのアマチュア無線事業の確固たる礎を築いた製品となった。

その後、以下の様なモデルチェンジもあったが、時はSSB時代に入り、既に時代遅れの製品となってしまった。

1966年 9R-59D (受信周波数;0.53kHz-1.6MHz, 1.6MHz-4.8MHz, 4.8-14.5MHz, 10.5-30MHz)
1969年 9R-59DS (受信周波数;0.53kHz-1.6MHz, 1.6MHz-4.8MHz, 4.8-14.5MHz, 10.5-30MHz)


2016年6月5日日曜日

「SONY DESIGN」、途轍も無く大きく重い写真集だ?

この「SONY DESIGN」、サブタイトルに「MAKING MODERN」とある。
近所の書店では扱いが無く、丸善丸の内本店で購入。オリジナルは英語版なので、この店へ行ったが、店内在庫で日本語版も有りと言われてソレにした。ベースが写真集なので和文でも違和感は無い。
コンテンツは、1946年の創業当初から今日に至るまでの、選りすぐりのデザインだと感じさせるソニー製品のオンパレードだ。

ページを繰るごとに、その当時が思い起こされる。持っていたモノ、買いたかったモノ、カタログを返す返す眺めるだけ、その格好良さに惚れ込んだモノなどが鮮明にプレイバックされる。

自分とこのソニー製品との出会いは、半世紀以上も前、トランジスタ(2T54)とトランジスタラジオに始まる。
正にそれはソニーの前身だった東京通信工業(略して東通工)の時代だ。

同じラジオでも他社とはどこと無く違うそのデザイン。
つまり、その格好良さが他社を圧倒し、次々と世に出るソニー製品は、創造的で画期的なデザインで在り、ソニーファンを魅了し続けた。

つまり、この「SONY DESIGN」は、ソニーの歴史に残る名機の数々を凝縮した写真集であり、ソニーファンなら必見いや必携の一冊だ。

下はWALKMANなどのページだが、見開きで40cm以上、迫力があり見応えもある。
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下は知る人ぞ知るFM/MW/SW 5BandレシーバーのスカイセンサーICF-5900だ。
画像をClickすると拡大
難を言えば、片手で持つには大きく重いA4変形サイズで約3cm厚、価格は1TBのハードディスクドライブとほぼ同額だ。

2016年3月19日土曜日

新鮮さが全く感じられない「なつかしBCL大全」

秋葉原へ出掛けたついでに立ち寄った書店で、この「なつかしBCL大全」に気付いた。
過去に「BCL」に凝った時代があったが、ソニーの ICF-2001を最後に、このジャンルから遠ざかり、今は同じソニーの ICF-SW7600GRが座右にあるが、ラジオ代わりで出番は無い。
BCL、いわゆる短波放送の受信だが、主に海外から日本向けに送信される日本語放送プログラムを受信しようとする趣味である。
そのブームは、1980年頃をピークに前後五年ほどであったが、ソニーと松下の二大家電メーカーが凌ぎを削り、短波放送受信用としては、かって無いほど素晴らしい性能のラジオが幾つも世に出た。

このブームに熱狂した往時の若者達も、既に還暦を過ぎ、「BCL」の文字に往時を懐かしく思い出すかも知れない。
しかし、現在のインターネットをはじめとする情報化社会に於いて、短波放送局は次々と閉局し、このBCLブームの再来は無いと言って過言では無いだろう。

「なつかしBCL大全」も、そんな世代を対象に出版されたのであろうが、版元を知る者には、「またか・・」の言葉が口を突いて出そうになる。
つまり、「なつかしBCL大全」は、これまでの「BCL」をタイトルとした企画本の使い回しで、それも一回や二回では無いことがパラパラとページを繰っただけで分かる。今回は、山田耕嗣コレクションのCDが付いていたが、今さら格別に嬉しくも無い。

三十数年前のブームの時の事を、繰り返し回顧して居るだけで、内容的には、省く事が有っても、付け足す事は既に無い。

過去を辿れば、2007年に発刊の「BCLラジオカタログ」は秀逸、2012年の「BCLラジオカタログ完全保存版」も同様に見栄えが良い。ジャンルは違うが、2012年発刊の「アマチュア無線機コレクションFT-101の時代」も出来映えがなかなか素晴らしい。

今回の「なつかしBCL大全」は、既刊の「BCLラジオカタログ」や「BCLラジオカタログ完全保存版」などのパクリと言うか?正にデッドコピー的で、目新しい事は無い。

これらの三冊はA4サイズだが、「なつかしBCL大全」はB5と小振りの版面になり、フルカラーにしては色鮮やかさに欠け、特に表紙は製版ミスか?最悪だ。これまでが素晴らしかった事もあり、チープさだけが際だって感じられる。

この手のモノは、直ぐコレクションに仕勝ちだが、既刊を持っていれば、書店での立ち読みで十分、敢えて買う必要も無いだろう。

2016年3月15日火曜日

リニアアンプ TL-933 の修理対応終了の告知

3月15日付けの「My-Kenwood」 製品オーナーズメルマガで、
「リニアアンプ TL-933の修理対応終了について」の告知がなされた。

詳細は以下、

お客様各位
日頃より、弊社製品をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
弊社が2001年8月から2008年6月まで販売しておりましたHF/50MHz 1kW リニアアンプ TL-933 は、販売終了後長期間が経過していることから保守部品の調達・修理が困難な状況となってまいりました。
つきましては、2017年12月15日をもちましてTL-933 の修理受付(調整・点検等も含む)を終了させていただきます。
なお、部品の在庫状況等によっては期日以前に対応を終了させていただく場合もございますのであらかじめご了承ください。
皆様のご愛顧に対し改めて厚く御礼申し上げますとともに、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

JVCケンウッドカスタマーサポートセンター

2016年1月28日木曜日

八木秀次、生誕130周年

1月28日、Googleのトップページのバナーが、屋上で「八木アンテナ」のビーム方向を調整しているアニメーションになっている。


八木秀次は、宇田新太郎と共に開発した「八木・宇田アンテナ」の共同発明者として知られている。後年、この発明を基に八木アンテナ株式会社を創業し、その初代社長に就いた。

この「八木アンテナ」だが、通信分野では勿論だが、民生用としてアナログテレビ時代には、テレビ電波を受信するに不可欠のツールとして全世界的に普及した。

日本では、アナログテレビ放送の終了によりVHF用の「八木アンテナ」は不要になったが、UHF用は地デジ放送の受信に、未だ未だ現役でお世話になっている。