少し前から何となく具合が悪いと感じていたスケルチが、閉じっぱなしなり強い信号しか復調しなくなりました。開きぱなしなら未だ使いようもあったのですが、これでは全くのお手上げ状態です。
ケンウッド 430メガ・オールモード・トランシーバー TR-851D |
その頃は今とは違いアマチュア無線の絶頂期で競合各社から沢山の無線機が発表され、品定めにも迷うような買い手市場でした。
そんな時期だからシングルバンドのオールモード機も出番があったようです。特定のバンドに特化しているためトコトンその性能が発揮出来る下地があり、ユーザも期待を裏切らないマシンに惚れ込んでいた時期でもありました。
さすが、今日ではオールバンド・オールモードの時代で、取りあえず一台買えばソコソコの事が出来てしまう安直さはありますが、使い勝手では必ずしもユーザーフレンドリーとは言い難いモノがあります。
430メガはご存じのように超短波の範疇ですから、電波はほぼ直進するため都市部では高いビルが壁になって進路を遮られ、また、反射して想定外の方向へ飛んで行く事になります。波長の長い短波に比べ電波の到達距離は短い代わりにアンテナの長さは十分の一以下で済むため架設が簡単で、都市部の住宅密集地区でも数メートル単位のアンテナでアマチュア無線が楽しめるメリットもあります。
私の居所も土地柄ですが、長いアンテナを架設する事が難しく、短波の運用も可能ですが、どちらかと言えば超短波のアマチュア無線バンドを使用して交信する事がこの十年は多かった様に思います。
430メガバンドは、今はどちらかと言えばFM主体の交信が多く、高所からは電波がより遠くへ飛ぶため山岳地帯への移動運用や、アンテナが短くて済むため車載の移動局が多いものも短波とは大きな違いと言えます。
移動局の殆どがFMによる運用で、私の「TR-851D」も、そんな目的で製品化されていますが、敢えて私は自宅で固定機として使用しています。私の場合は、交信の多くがCW(電信)とSSBで占められていて、FMの交信のような定型的な俗に言う紋切り型でなく、もっと自由な楽しい会話の出来るところが魅力です。
そんな日常生活の情報端末として不可欠となっている、この「TR-851D」が使えなくなり一時はメーカ修理も考えましたが、発表から二十年、購入からでも十六年も経た今日、果たして修理を受け付けてくれるか思案していました。
それでも、先月でしたが、三十年前のソニー製のラジオは、ソニー本社内にあるサービスセンターへ持ち込んだところ、何とか修理して頂け機能が復活して驚くやら嬉しいやら・・・この事例に倣って、先日、思い切ってケンウッドのサービスセンターへ現物を送り込みました。
さて、どの様な結末になるのか?今は祈る気持ちです。
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