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2016年8月4日木曜日

トリオの並四や高一の初版日付に意義あり

トリオのコイルに同梱されるデータシート、いわゆる製品の説明書の日付が実体を表しておらず、その多くが、1950年代半ば、春日無線工業時代の初版日付になっている。
しかし、結論から先に言えば、現存する多くが、トリオ株式会社時代の改訂版なのだ。

以下は、私物の「並四」と「高一」の説明書を重ねてスキャンした。いずれも、説明書の右上の部分だ。


「高一」の部分を見ると、
1954年9月2日初版発行、その下へ「トリオ株式会社」「トリオ商事株式会社」と並ぶ。
「並四」は 1957年1月10日初版発行とある。

一番上、英文社名の「TRIO CORPORATION」がスミ帯に、抜き文字でシッカリと見える。
つまり、この説明書を同梱した製品は少なくとも トリオ株式会社へ社名変更した1960年以降の出荷であることが分かる。

どうして、そんなことになったのか?
恐らく、紙面のスペースが足りず、改訂日付を意図的に?省き、改訂が有っても改訂日付を残すことがなかった。
それにより、実体は改訂版だが、初版日付だけが最後まで独り歩きしてしまったようだ。

1960年、春日無線工業株式会社からトリオ株式会社への社名変更でも、説明書の社名部分の差し替えだけでお茶を濁してしまった。

それ故、現存する多くの説明書は、日付だけは春日無線工業株式会社の時代で、現実は、トリオ株式会社時代の改訂版が殆どだ。
この手の蒐集家とっては、「初版」などとあると、内心ではニンマリだが事実は丸で違う。

一番上に、「TRIO」ロゴと英文社名の「TRIO CORPORATION」がキッチリと表示されているので、目敏い人は、直ぐに、その辺の事情を察するはずだ。

蛇足ながら、
私物の並四は 1957年、高一は 1954年が初版日付だ。
しかし、これらは、創業して間も無く市場に出ているはずだから、それより十年以上前、1946年以降の日付の物があって良さそうだが、いま以て確認出来ていないのが不思議と言えば不思議だ。

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