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2020年4月10日金曜日

春日無線工業、最初のMW/SW 2バンドチューナー

春日無線工業(後のトリオ)が発行していた季刊誌(TRIO RADIO CLUB)第12号(短波特集)に、見知らぬMW/SW 2バンドチューナーが掲載されていた。

製品名はHIgh FidelityTunerとある。
外観の写真は不鮮明だが、既に発売しているアマチュア無線用の3バンドプリセレクター(シグナマックス SM-1とほぼ同じと思われた。

コイルキットはトリオの民放用2バンドKC-2と可変帯域の中間周波トランス T-18。
この当時に普及していた五球スーパーラジオとは一線を画したマニアックなチューナーだが、オマケに?マジックアイ付きだ。
この頃に日本短波放送(NSB)が開局し、家庭の五球スーパーラジオで短波付きが必須になってきた。
そして、このNSBは3.925Mcと6.055Mcで放送を開始した。
このラジオチューナーは、NSBは勿論、短波帯では3.5Mcや7Mcのアマチュア無線バンドや6Mc帯、7Mc帯、9Mc帯などの 国際短波放送バンドの聴取に適し、いわゆるBCLとSWLの両方のニーズをカバーした。
更に短波放送の聴取では混信軽減を意図して中間周波トランスの域幅(-3dB)を±3kcと±12kcに切替て高音域の再生と混信軽減を図ったのは無線機メーカーならでの工夫かも知れない。
型番の明示は無いが、1954年頃に発売予告があったが、短波付きチューナーは評価されず?カタログ化は実現しなかった。本来なれば、これが春日無線工業としては最初のチューナーだったかも?




 

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